このたび、文部科学省「大学教育再生加速プログラム」の選定結果が公表され、本学が平成28年度「テーマⅤ 卒業時における質保証の取組の強化」に申請していた取組みが採択されました。全体では、全国の大学等から116件の申請があり、19件の取組みが採択されたものです。(国立大学は31件の申請に対し5件採択) この取組みは、学修の達成度を全学横断の基盤力テストで定量化し、客観的な指標により卒業時の教育の質保証を行うものです。また、地域企業や保護者等からなる山形大学アライアンスネットワークを形成し、多様なステークホルダーによる教育参加と外部評価体制を構築するものです。
教育改革に係る先進的な取組みの実施大学等を文部科学省が支援するもので、テーマⅤは、学生が卒業段階でどれだけの力を身に付けたのかを客観的に評価する仕組みやその成果をより目に見える形で社会に提示するための効果的な手法等を開発し、学外の人材との協働のもと、先導的なモデルとなる取組みに対して、平成28年度から4年間重点的に支援が行われるものです。
本学では従来の教養教育を改め、カリキュラムの構成要素ごとに、目的・目標に応じた科目群で区分する「基盤教育」を平成22年4月から展開しています。平成29年度からは、「学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」と「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」、「入学者の受入方針(アドミッション・ポリシー)」の3つのポリシーに基づいた全学横断の3年一貫学士課程基盤教育として体系化し学士課程教育を再構築します。本事業では、この新たな基盤教育の到達度を測定するための基盤力テストを開発し、入学時、1年終了時、3年次に実施して、その結果をディプロマ・サプリメント(学修成果の可視化資料)として提示することを構想しています。加えて、地域の企業等の皆様に参画いただいている山形大学アライアンスネットワーク、山形県教育委員会の関係者等、さらには保護者の皆様の協力を得て、多様なステークホルダーによる評価の仕組みを構築するものです。
また、企業調査等を継続的に実施し、これまで培ってきたEM-IR(大学教育の効果分析)、FDネットワークつばさ(大学間連携教育改善事業)の実績と知見を活用しながら、卒業時における質保証の仕組みとして完成させるものです。