第5期修了生の声

Alumni Testimonials

 プログラムの受講を終えて

 

明治大学 教学企画部 教学企画事務室
野崎 優

  IR担当者となって、2年目を迎える時にこのプログラムを受講しました。1年目は副担当として、学内に構築されたIRデータベースの管理や、毎年発行するファクトブックの更新に携わることができました。しかし、IRに関する業務割合が半分にも満たない状況だったことから、BIツール等を駆使した十分な分析能力は身に付けることができませんでした。そして、2年目は主担当を任されることになり、一大学のIRを担う責任と不安が入り混じり、早く一人前にならないとという焦りを感じていました。
 
  このような状況の中、出会ったのがこのプログラムでした。IR担当者に必要な5つの要素(①高等教育機関を取り巻く文脈、②アセスメント、③データマネジメント、④データ分析、⑤情報提供)を体系的に学べることは、これまで前任者からの引継ぎでなんとなくIR業務を進めてきた私にとって基礎を学ぶとともに、一番の弱点である分析能力の向上に繋がるのではないかと思い、飛びついて応募書類を送りました。
 
  約半年間をかけ、7回のリアルタイム型授業と、並行してオンデマンド型授業で進行するため、中には外国から受講される方もおり、普段関わることのない方との交流もできました。授業では、IRに関する基礎的な知識はもちろんのこと、米国や他大学でのIR、フリーソフト「R」を活用したデータ処理方法など、多岐に渡る内容でした。その中で最も多くの学びを得ることができたのは、リアルタイム授業で行う、プレゼンテーションだったと感じております。架空のデータが提供され、それを各自で分析して、報告をするというものです。その際のデータ分析では、講義で学んだ「Power BI」を活用することで、学びを定着させることができ、プレゼン終了後は、任意で実施される講師の方との面談などを通じて、特には以下のような学びを得ることができました。
 
① データを分析する際は、1つの視点に偏ることなく、様々な切り口から分析することで、信頼性の高い分析結果を示すことができる。

② 分析結果を報告する際、グラフの示し方やポイントを絞った伝え方を学んだことで、報告内容の型を得ることができた。

  プログラム修了後は、データ分析時のデータマネジメントやBIツールによる分析が格段に速くなったことにはとても驚きましたし、それと同時に、データ分析の依頼者とはコミュニケーションを多く図り、わかりやすいグラフを提供しようとするIR担当者としての心構えも備わっていました。また、自身の大学でのBIツールの利用を含めた今後のIRの方向性を検討する際には、他大学の状況も参考とすることができました。

  このように実に多くの学びを得ることができましたが、このプログラムの修了で満足するのではなく、学んだことを自身の業務に落とし込んでいくことが重要だと思っています。これまでIR担当者として、学内のIR認知度向上のため、様々な取り組みを行ってきましたが、次は大学全体が意思決定のためのエビデンスとしてIRをどんどん活用する風土や仕組み作りに取り掛かりたいと考えています。その際には、このプログラムで学んだ「IRとは何なのか」を伝えながら、「データ分析」をIR担当者が示すことで「IRを活用しよう」という雰囲気を作り上げていきたいと思っています。

  最後になりますが、約半年間、親切かつ丁寧にご指導いただいた講師の方々、運営事務局の方に深く感謝申し上げます。そして、第5期の受講生の方々と共に学べたことは、職員人生での大きな財産となりました。修了後もイベント等には積極的に参加し、今後もこのご縁を大切にしていきます。
 

ページトップ